【読書】シリコンバレーのエンジニアはWeb3の未来に何を見るのか

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昨今至る所で「Web3」「ブロックチェーン」「メタバース」「DAO」といったワードを目にすることが多くなった。言葉は知っているけれど正しく説明できるか、と言われると難しいのではないだろうか。私もその一人だ。正しく物事の本質を捉えられているかというと怪しい。そんな時は信頼できる人の発信する情報や書籍からインプットする、そして自ら手を動かすことが重要だ。

本書は、ブログ「Life is Beautiful」の著書の方によるWeb3に関する書籍である。著者は、元MSでWindows95やInternet Explorerの開発にも関わっておられたエンジニアの方なのでIT技術に関して(それ以外でも)造詣が深い。ビジネス目線だけでなくエンジニア目線でも書かれているので、エンジニアにとっても内容を理解しやすく共感できる点が多いと思う。

書では、Web3の本質についてわかりやすく書かれている。Web3について、Web2.0のような中央集権的支配からの解放で明るい世界が到来する、という聞こえのいい謳い文句的な一面だけで捉えるのでなく、Web3のインフラ基盤であるブロックチェーンなどの技術的な面と、Web3の本来のコンセプトに沿った倫理的正しさをまとったWeb3活用の方向性やビジネス面の両面から説明されている。Web3というと、世の中に溢れるSNSを初めとした情報メディアやセミナー・イベントからは都合の良い情報ばかりが飛び込んでくる。その裏には、本来利益を享受する人が正しく報酬を受け取れるあるべき姿を実現するため真摯にその世界の実現に取り組む人たち、Web3というワードを巧みに利用し自己利益の増幅に走る人たち、と様々な人が存在する。それらが複雑に絡み合っていることを理解しなければ、目先の利益に飛びつき痛手を負うことは間違いない。

物事には良い面、悪い面の両面が存在すること、本質は何かを常に自分の頭で考えることが重要だと再認識させてもらった。書が論じている内容は、何より実際にスマートコントラクトのプログラムを書き、ブロックチェーン上にデプロイし、DAOコミュニティを形成された経験からの考察なので重みがある。

著者のGitHubリポジトリを見ると今でもバリバリプログラムを書かれている。本質を知るには技術に触れる、手を動かすという姿勢に私自身強く共感し鼓舞されている。ニュースをチラッと見て知ったか風になってしまうことが一番危うい。まず体験してみること、これが重要だ。

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