第３８回QC検定２級を受験してきました。台風１０号「サンサン」の影響による試験中止が懸念されましたが、私の受験地区は予定通り実施されました。自己採点では８0〜８５％、結果は合格でした 🙂
本記事では、私の受験に向けての勉強方法等を紹介させていただきます！
受験の動機は？
私がシステム開発会社で開発や企画開発業務に従事しています。年齢を重ねてきて管理業務が増えてきました。そのような中、品質を含む業務プロセスなどの仕組みによって製品やサービスの品質を向上し維持するという課題に意識が向かうようになってきました。重要な構成要素はQCDSMです。ものづくりでは、機械や人によって製品やサービス品質にばらつきが生じます。いかにバラツキや誤差をなくし安定した製品やサービスの提供実現と競争力を高めていくのか、そういった観点で品質について詳しく体系的に学びたいという思いが強くなり受験に至ったという感じです。
品質という点について、システム開発ではV字モデルでシステム設計・開発・テストという業務プロセスの中で品質保証のための作業は行なってはいましたが、体系的な知識としてはまだまだ不十分と感じていました。今回、受験学習を通じて、業種を特定しなく包括的にその点を補えたのが非常に良かったです。
なお、今回QC検定は初受験で２級を選択しました。過去に統計検定３級に合格していたので、統計の基礎はできていました。そのため、統計的手法で言えばレベルを１段上げて、統計検定２級レベル相当の検定や推定が含まれる級にチャレンジしてみようというのが２級の選択理由です。
QC検定の合格率は？
検定ホームページで公開されているデータを見ると、直近は20〜30%で推移しているようです。
| 級 | ３７回合格率％ | ３６回合格率％ | ３５回合格率％ | ３４回合格率％ | ３３回合格率％ |
| ２ | 29.99 | 23.92 | 25.08 | 25.23 | 23.77 |
| ３ | 50.19 | 46.55 | 49.91 | 54.39 | 64.18 |
| ４ | 84.96 | 83.11 | 84.95 | 85.89 | 85.05 |
引用：https://webdesk.jsa.or.jp/common/W10K0500/index/qc/qc_entrydata/
第１〜３２回のまとまったデータは以下にありました。
受験勉強の方法は？
試験は、統計学の計算問題で構成される「手法問題」と体系的な知識が試される「実践問題」で構成されています。手法問題は、基本的に統計の数式を覚えていないと歯が立ちません。実践問題は、一般知識で対応できる問題も多いですが、問題文の文章量が多く、試験時間内で正確に設問を理解して適切なワードを選択できる読解力が求められます。
過去問をざっと見ると、問題数は手法問題で４〜５割、実践問題で５〜６割の回答枠があります。第３８回（２０２４年９月）は全部で１０２の回答枠があるため、試験時間９０分を考えると１問１分未満で解答しなければなりません。私は、試験残り５分前くらいにすべての解答欄を埋められたペースであったため、ゆっくり見直しする時間が取れませんでした。また、解答数が多いためマークミスは致命的です。１問１問、解答欄を間違っていないか着実に確認しながら解き進めるのが良いと思います。
それでは、手法と実践のそれぞれの勉強方法について記載します。
手法問題
難解な統計の数式が出てくる手法問題を攻略するのが鍵です。
試験時間内に問題を解き終えるには数式は覚えるしかありませんでした。覚える数式が多く大変なイメージがありますが、毎年出題されるような分野もあるので、そこをしっかり押さえて解答できると合格確率が上がりそうです。平均や偏差や分散の加法性、正規分布、二項分布、ポアソン分布、カイ２条分布、F分布、相関、回帰、分散分析など、パッと出題や解法イメージが出てくると大丈夫かと思われます。試験では、数式はあって穴埋め形式で答えを導出させるような問いも多いので、完全に数式を覚えていなくても正解できる問題もあります。最後まで諦めずに分かる問いから解答していくと良いと思います。
実践問題
品質保証の概要、QC活動の基本的な考え方をしっかりと押さえておくことが重要です。スピードが肝心です。過去数年分の過去問を繰り返し解き、時間内に回答できるようになっていれば本番でも大丈夫でしょう。文章を正しく読みとけば、遠からず近しい解答に辿りつくことができます。会社勤めの方であれば、QMS活動など社内で展開されていることが多いかと思うので、その知識が活きてくるでしょう。
とにかく過去問を繰り返し解く、が対策です。
参考書・問題集
試験に使った問題集は以下の２つのみです。
ユーキャンのQC検定2級 30日で完成! 合格テキスト&問題集【赤シート・模擬試験・穴埋め問題つき】 (ユーキャンの資格試験シリーズ) [AD]
テキストです。体系的に全体を俯瞰するのに役立ちます。これをざっと読んで、あとは過去問を繰り返し解く、です。
過去６年分の問題です。数年分解いていくと傾向らしきものもつかめてきます。
参考
その他、参考になるサイトがありますのでリンクを掲載します。
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